作品についての想い

始まったキッカケ

茨城県桜川市真壁町から採掘される「真壁石」の歴史は古く、鎌倉時代からともいわれています。以前は、この地が常陸国であったことから「常陸小御影石」と呼ばれていました。弊社で採掘している真壁石は、明治期から始まる近代化において石造建築を担う石材の調査の折、「多喜石丁場」(丁場とは採掘場のこと)として記録が残っており、現在その場所である寺西石材で採掘された真壁石に限り「多喜石」と称しています。歴史と伝統ある真壁石「多喜石」。さらには、真壁石の産地として、国の伝統工芸品に指定されている「真壁石燈籠」があります。厳しい師弟関係で伝承された技法と志が現在の伝統工芸士を育み、石の加工技術を継承し続けています。

作品に込める想い

多喜石の「見守りふくろう」は、主に祖父母の方々に是非手にとって頂きたいものです。お孫さんの誕生を祝福する気持ちを、お孫さんの生まれた時の体重と同じ重さで作製したお孫さんだけの 「オリジナル誕生石」とすることで、特別な想いを形にしてみて下さい。多くの喜びという縁起の良い石で、縁起ものの「ふくろう」に願いを込めて。ふくろうはご承知の通り「福朗」、「福来郎」、「福籠」、「不苦労」、「不苦老」、お金に困らない、商売繁盛、不老長寿、英知・知恵の象徴などキリがないほど開運招福の縁起物とされています。特に、とびぬけた開運力があるとされるのが「白ふくろう」。白い動物は、白蛇や白象など幸運の象徴、聖なる存在として捉えられてきました。しかも、その「ふくろう」に自分の代わりに「いつまでもずっと見守っているよ」という想いが込められています。大切なお孫さんへ、一生の宝物になる貴重な贈り物になります。ご注文を頂いてから、想いを込めて、ひとつひとつ職人さんによる丁寧な手仕事によって作製されます。

今後のこと

地球の歴史そのものであり、大地のエネルギーそのものである「石」。 石工の伝統的な技術が、自然との調和のなかで人々の暮らしを豊かにします。常に進化の過程にある寺西石材は、いつの時代にも必要とされる感性を磨き続け、更なる向上心をもって取り組んで参ります。

作家のプロフィール

名前

寺西隆司(てらにしりゅうじ)

工房名

寺西石材株式会社(てらにしせきざいかぶしきかいしゃ)

出身地

茨城県桜川市真壁町